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​こども嵐土 憲章

 将来にわたって島の平和を維持するために、こども嵐土は、独自の憲章を定めました。

 

 原点を忘れないという態度をそこに刻んだのです。

 

 それは血の時代を生き抜いた、子どもたちの心を忘れないということ。

こども嵐土 憲章

Ⅰ、

かつて、ワタシらの島の先祖は、あまたの戦を部族同士でくり広げ、ひとびとの死滅と、全島の荒廃を経験した。

それは血の時代、嵐の刻というものだった。

 

そのさいに大人は滅んだが、ひそんで生き延びることができた子どもらは、敵味方の区別なく、協同して、あきずに十分に話し合い、平和な島を、その後よく築いてきた。

 

Ⅱ、

ワタシらは、血の時代をのり越えたあとの、始まりの子どもの時代を、島に生きるものの、原点と定めよう。

 

Ⅲ、

原点。信用できない大人は数多いるぞ。黙っていたら、子どものいのちは蹴りとばされるぞ。

 

島のまつりごとは、そんな思いから始まった。そのことをワタシらは忘れない。

 

 何事においても、そこに立ち返ることにしよう。尊厳をもって。

子どもの心とまなざしを忘れず、他者と、ことばに依って、触れ合ってゆくために。

 

Ⅳ、

本島の国名を、ワタシらは「こども嵐土」とする。

 

往時、かしこく生きた「こども」を、血の時代を表す「嵐土」に、重ね合わせることとした。

ワタシらの原点を、国名にするのである。

地図

​宝探しの地図

 これは異人が持ち込んだ地図であり、苦しみの、野犬統治の時代を、思い起こさせるものだといえよう。

 

 しかし、どんな種類の過去をも忘れずに、後世へと引き渡してゆくことが、ひとの振る舞いであり、国家の姿勢というものであろう。

 こども嵐土では、この地図を今後も大切に保管していく。

かつて西洋人が島へ持ち込み今はこども嵐土の原点を表しもする地図
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